078.背負った重さ
「小せぇ、な」
背中から伝わる熱を感じながら、そう呟いた。
自分たちもまだまだ子どもだが、それ以上に小さく、か弱い存在。
ルフィとも、サボとも違う。
エースにとって、彼女は彼らのように共に戦う存在ではなく、守るべき存在だった。
そう言ったら、彼女は不公平だと頬を膨らませるだろうけれど―――それでも。
「エース、何か言ったか?」
「いや」
何も、と答えて彼女を抱え直す。
疲れるほどの重さはない。
子どもの自分でも十分に背負えてしまう。
この軽さ、小ささが、不安を感じさせた。
些細な事で、この熱が失われるのではと―――それを自覚すると、言葉では言い表せない感情を抱く。
不安、それ以外にこの感情を表現する言葉を知らない。
―――俺が、守ってやらねぇと。
背負った重みを感じながら、己の心にそう誓う。
始まりは、ここだった。
ポートガス・D・エース / Black Cat