032.ノートの切れ端

昼休みの後の社会って駄目だよね。特に、歴史。

そうだね。寝ていいって言われてるようなもんだね。あと、俺は家庭科も無理。

確かに。実習ならいいんだけど…あの先生の話し方って、すっごく眠くなる。

英語のリスニングとかも勘弁してほしいね。中学校英語みたいなの、わざわざ教えてもらうまでもないし。

や、それは翼や私だからだと思う。必要なんだよ、国際社会に出るかもしれないんだし。

今から勉強したって遅すぎるよ。大体、教科書の例文って会話がおかしいよね。

どのあたり?

1年の初めの頃とか。「これは何ですか?」「ペンです」とか。ペンが分からないってどういう状況?

…確かに、もうちょっと考えてほしいよね…。

状況設定が甘いんだよ。中学生だと思って、馬鹿にしてるみたい。

そんなつもりはないと思うよ。基礎から教えようとしてるだけだって。

あれで習うと、文法にこだわりすぎて逆に話せなくなる奴もいると思うんだけど。

まぁね…あ。

何?

グラウンド。柾輝のクラスがサッカーしてる。

そうなの?こっちからは見えないんだけど。

私が窓際でその隣なんだから、仕方ないって。それにしても…柾輝って、結構人気あるね。

女子が騒いでる?

うん。柾輝にボールが行くたびに、女子が騒いでるみたい。聞こえないけど。

体育のサッカー程度なら、柾輝の独壇場だよね。

それは当然だってば。翼だってそうだったでしょ。

まぁね。

あ、シュートした。うん、切れのいい動きだったわ。

当然。誰が仕込んだと思ってんの。

はいはい、そうでした。切れ端が終わりそうだから次に続きまーす。





「すごいね。1時間の授業の間にノートの切れ端4枚とか」
「うん。初めからルーズリーフ1枚にしてればよかったかも。千切る必要なかったなぁ」
「それにしても…改めて読むと、ホント脈絡のない文章だね」
「そりゃそうよ。暇つぶしなんだから」

椎名 翼 / 夢追いのガーネット

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11.11.03