035.言葉よりも何よりも、この手で語る

指先を絡めて、視線を合わせて。
言葉よりも雄弁に語ってくれる彼が、愛しい。

―――好きで好きで、大好きで。

触れた私の手の平からも、この想いが伝わればいいと思った。





片思いをしていた頃とは違って、伝えた言葉にはそれ以上の言葉が返ってくる。
それが、泣きたくなるほどに嬉しいと思う。
この感情を表す言葉が見つからなくて、初めて、言葉では足りない想いを知った。

「シャンクス」

ありったけの想いをこめて、彼に触れる。
縋るように、全てを差し出すように。
そうして握りこんだ彼の手を、自分の頬へと押し付けた。
好きにさせていたシャンクスが私を見下ろして、少しだけ驚いたような表情を見せる。
けれど、次にはとても優しい目を向けられて―――慈しむように、彼の武骨な指先が頬を撫でた。

耳元で直接鼓膜に吹き込んだ「愛してる」に、彼はふやける様な笑顔をくれた。






「…甘…」
「…言ってやるな」
「お頭がああなるのは目に見えてたが…あいつも中々だな」
「自分の感情に正直な分、愛情が溢れてるよな」
「俺も彼女欲しー!」
「寧ろ嫁希望」
「無理だろ」

シャンクス / Black Cat

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11.05.13