066.失恋
「私では…駄目、なんだ、ね…!」
「…せやな」
「凄く好き…!息も出来ないくらい…!」
「一途やからなぁ、自分」
「でも駄目なんだ…うわーん!!さりげなく優しいところとか、サッカーが上手いところとか一生懸命なところとか…!全部好きなのにー!!」
「(…なんや、そろそろ慰めんの面倒になってきたわ…)」
「あんな美人で格好良い年上の人と付き合ってたなんてショックー!!!」
「あー…泣き泣き。思い切り泣いてええ思い出にしたらええわ」
「めっちゃ疲れた…」
「おー、お疲れさん」
「誰の所為やと思っとんねん。飄々としよってからに…!」
「んん?俺の所為?」
「当然や、ド阿呆!!何年上の女とのデート見られとんねん!もっと潜んでデートせぇや!!」
「デート…年上?」
「…なんや、惚けるつもりか?ネタは上がっとんねんで!!」
「年上、年上………あぁ、西園寺監督か」
「お似合いやら悔しいやら憎らしいやら格好良いやら…半分以上惚気やったわ!!」
「ご苦労さん。で、お前は何に怒ってるんだ?」
「お前にべた惚れな女に失恋で泣きつかれたんや!!わかっとらんだんか!!」
「あぁ、そう言うことか…ごめんごめん」
「誠意が見えん!」
「しかし…なるほど。年上の女が好きって言えばそれ以上何も言えないんだな」
「…ちょぉ待て。何やその顔は」
「いやー、助かった。最近進級が近い所為で告白が多くて困ってたんだよ。その理由付け、いただきだな!」
「…俺への労いはなしか!!」
「だからご苦労さんって」
「誠意が見えんっちゅーとろーが!!」
「テンション高いなぁ、お前」
「誰の所為やねん!!」
【 066.失恋 】 佐藤 成樹 / Soccer Life