040.ねんどみたい。

「ねぇ、ランチア」
「どうした?」
「私たちって、交際中なの?」
「…………………さぁな。お前はどう思う?」
「私もわからないの。ただ…皆は、そう思ってるみたいね」
「あぁ、確かに…そうらしいな」
「…いつの間にそうなったのかしら。頷いた覚えはないんだけど…」
「…そもそも、お前がこうやって俺の部屋に来るのが原因じゃないか?」
「あら、だって…年も近いし、話しやすいじゃない」
「問題は時間だろう」
「………23時ね。まだ日付けも変わっていないのに、問題ある?」
「…もういい」

「ランチアは…否定しないのね」
「そうだな」
「しなくていいの?」
「…必要性を感じるならば、すでにしているだろうな」
「ふぅん…」
「お前もそうだろう?」
「まぁ…そうね」
「…………………」
「……私たちの関係って、酷く曖昧ね。形があるようで…やっぱり、なくて」
「…不満か?」
「いいえ。寧ろ…心地良い…のかもしれないわ。形に縛られない関係が」
「お前は自由な女だからな。ボスたちもそれを考えて、あえて縛ろうとしてるのかもしれない」
「…変な話ね。私は…ここ以外に居場所なんてないのに」
「ボスに伝えてやれよ。喜ぶぞ」
「あら、嫌よ。噂の出所くらいはちゃんとわかってるんだから」
「………」
「今更みたいだけど…これからよろしく、ランチア」
「あぁ」
「よろしく、って言われて、あぁ、ってそれだけ?」
「………よろしく」
「…ちょっと不満そうな声が気になるけど…ま、いいわ。ランチアらしいしね」

ランチア / 黒揚羽

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08.09.11