022.自然会話

「こんな所に居たのね?探したわ」
「わ、本当ですか?すみません…」
「構わないわよ。でも、リーダーだという自覚は持ってね。危ないから」
「…はい。ごめんなさい」
「そんなに気を落とさないで?
ティルも同じようにフッと消えてはグレミオさんに心配されていたわ」
「ティルさんも?」
「ええ。ところで、どうしてこんな所に?」
「久しぶりに、友達に会いに来ていたんです」
「友達?」
「はい。この子ですよ」
「~~~~~~っ」
「コウさん?」
「……か、…」
「“か”?」
「可愛い…っ」
「可愛い、ですか…?」
「ねぇ、リオウ。抱かせて?」
「え?」
「駄目?お願い」
「か、構いませんけど…」
「ありがとう!ほら、おいで」
「(満足げなコウさんがめちゃくちゃ可愛いんですけど!)」
「わ…ふわふわね。ねぇ、名前はなんて言うの?」
「ムクムクです」
「そっか…君、ムクムクって言うのね。私はコウよ」
「(コウさんの笑顔って綺麗だなぁ…。)」

「コウ。と…リオウ?」
「あ、ティル。見て、可愛いの」
「あぁ、ムササビだね。可愛いけど、コウの方が可愛いよ」
「あら、ありがとう」
「…リオウはどうしたの?」
「え?あ…さぁ、どうしたのかしら。明後日の方を向いてしまっているわね」
「…まぁ、おおよその見当は付くけど」
「そうなの?」
「うん。それより…そのムササビ、寝そうだけど」
「…本当ね。可愛いー」
「…相変わらず動物好きだね、君は」
「小さくてふわふわで、可愛いじゃない。嫌いな人が信じられないわ」
「レディは大きくてごつごつしてるけど?」
「あの子はドラゴンだもの。比べる対象が違うでしょう?」
「それもそうだね」
「ところで、ティルはどうしてここに?」
「あぁ…ナナミがリオウを探してるんだよ」
「じゃあ、早くそう言ってあげないと」
「うん。そろそろ幸せな想像の世界から引っ張り出してもいいかな」
「?」
「この後、食事に行こうか。昼はまだだろ?」
「ええ。喜んで」
「良かった。じゃあ、リオウに伝えてくるから、ムササビを離してあげなよ」
「わかったわ」

2主&1主 / 水面にたゆたう波紋

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08.09.10