005.嗚呼、青春
「おはよー」
「あぁ、おはよう。どうしたんだ?朝から会うなんて珍しいな」
「うん。体力が落ちてきたから、私も走ろうかと思って。ご一緒しても?」
「別に構わねぇけど…付いてこれるのか?」
「あはは。…無理」
「……………ハァ。仕方ねぇな」
「え、速度落としてくれるの?見かけ通りに優しいね!」
「…馬鹿だろ」
「本当のことなのに」
「そう言えば、この間巨深のデータを見せてもらったよ」
「へぇ。何かわかったのか?」
「…全然わかんなかった。専門用語が入りすぎてて…わかったのは身長くらい」
「興味あるなら、見に来るか?」
「他校生だから、迷惑でしょ」
「別に良いって。大会も終わって、一段落してるから」
「んー…それは、君だけの意見かもしれない」
「じゃあ、今度聞いとく」
「ありがとー。でも、何て聞くつもりなの?『彼女連れてきてもいいですか?』とか?」
「何なら、そう聞いておくか?」
「え゛」
「ハハ!冗談だって」
「と、年上をからかうな!」
「悪い悪い。でも、ほんとに見に来いよ」
「許可が出たらね」
「惚れ直すかもしれねぇぜ?」
「元々惚れてませんー」
「じゃあ、惚れるかも」
「そう言う言葉は、私が惚れるくらいに格好良い所を見せてから言いなさいね、筧クン」
「はいはい。っと、そろそろ帰らねぇと」
「…わぉ、私もかなり危険な時間。遅刻かも」
「頑張れよ。じゃあ、また明日」
「ん。筧君も、学生生活を謳歌したまえよ。じゃあね」
筧 駿 / トルコ桔梗